ここがダメだよ!ニセコの観光
観光が基幹産業の一つであるニセコ町において、飲食業、宿泊業、観光ガイド事業者といった観光関連事業者が全体の約半数を占めている状況のなか、新型コロナウイルス感染拡大により観光客が減少し多大な影響をもたらしたことから、コロナ禍における観光客(特に国内観光客)のニーズを的確に捉えて観光消費を増やしていくことを目的に、商工業者、行政、観光協会、専門家からなる委員会を設置して、観光施設での対面調査とインターネットによる非対面調査を行い、委員会での協議や専門家のアドバイスを頂いてまとめたものです。
「ビジネスチャンスは、不平不満の解消にあり」とも言われますが、本調査においても、あえて「不満足度」にフォーカスし、観光客が本音で不満を回答しやすくするために「ここがダメだよ!ニセコの観光」と題して実施しました。
調査内容や結果の詳細については、報告書に記載のとおりですが、業種を問わず共通する不満としては、「情報不足」と「価格面」についての回答が多くみられました。
これらの共通する不満である「情報」について、旅行前の情報収集源では年代別によって利用するメディアに違いもありますが、全体では「SNS」、「雑誌・ガイドブック」、「Webサイト」の順で、なかでもInstagramとGoogleサイト(ビジネスプロフィール)が多くなっています。旅先でも検索に利用されているGoogleビジネスプロフィールは、情報発信ツールとして重要になっています。
また、「価格」での不満に対しては、単に高い安いといったことではなく、提供する商品やサービスのクオリティ等を向上させて(消費者が高いと感じないように価格との)ギャップを埋めていくことが必要だと思われます。そのためには、付加価値の創造、ブランディングも重要ですが、全ての業種において基本である「Q(品質)」「S(サービス)」「C(クレンリネス)」を高いレベルで実現・維持することで、ギャップは縮まると考えます。
その他の詳細については、報告書をご覧いただきたいと思いますが、本調査結果は、今後の商工会事業にも生かしていきたいと考えておりますし、事業者の皆様の事業活動にも生かしていただけると幸甚に存じます。